この記事でわかること
模擬試験で同じ問題を何度も間違えたことがある人に読んでほしい。
「解説は読んだ。理解したと思った。でも次に同じパターンが出たらまた間違えた」——資格勉強をしていると、この繰り返しに何度かハマる。
自分がたどり着いた答えはシンプルで、「テキストで読んだだけ」では理解したことにならない問題がある、ということだった。特にAzureの設計問題は、複数のサービスが絡み合うアーキテクチャを頭の中で動かせるかどうかが問われる。文字だけでは動かない。
この記事では、Claudeを使って「わからない問題を1枚のSVGスライドに図解させる」勉強法を紹介する。プロンプトも全文公開する。
腑に落ちない問題には「3つのパターン」がある
Azure試験(AZ-104)の模擬試験を繰り返していると、「何度見てもしっくりこない問題」がいくつか出てくる。自分の経験で言うと、それはだいたい以下の3パターンに分類できた。
パターン①:「似たサービスの構造の違い」がわからない
仮想マシンスケールセットと可用性セット、どちらも「可用性を高めるサービス」に見える。でも「計画的なメンテナンス中に最低N台を保証する」という要件では、どちらが正解でなぜもう一方がダメなのか——テキストで読んでも「確かに」と思うが、翌日には消えている。
パターン②:「数字・プロトコルの使い分け」が体に入らない
ポート番号や暗号化の種類は、「正解はこれ」と覚えても「なぜ×がダメか」の根拠がなければ揺らぐ。たとえば「Azure File ShareにWindowsからアクセスするポート番号はどれか」——SMBプロトコルの動作原理から理解しないと、似た問題が出たときに消去法が機能しない。
パターン③:「権限・ロールの粒度」が感覚でつかめない
最小権限の原則に従ってロールを選ぶ問題は、選択肢が「仮想マシン共同作成者」「共同作成者」「所有者」のように粒度だけが違う。正解がわかっても「なぜ共同作成者では過剰なのか」の境界線がぼやけたまま進んでしまう。
この3パターンに共通するのは、「個別の知識が足りない」のではなく**「サービスの関係構造・動作原理が頭で動いていない」**ことだ。テキスト解説を読んでも解決しないのは、そもそも理解に必要な情報が文字だけでは足りないからだった。
ClaudeにSVGスライドを作らせる、という発想
最初は「問題をClaudeに貼って説明させる」だけだった。それでもある程度は理解が深まる。
ただ、テキストで返ってきた解説を読んでも、「なんとなくわかった」で終わることが多かった。頭の中にアーキテクチャの絵が描けていない状態で、文字だけ読んでいるイメージだ。
そこで「図で説明してほしい」と頼んでみた。最初はMermaid記法で出力させていたが、サービス間の関係が複雑になると限界があった。SVGに切り替えて、「16:9のPowerPoint1枚相当に全部収める」という制約を付けたところ、使い勝手が一気に上がった。
1枚に問題文・正答・誤答・アーキテクチャ図・用語解説を全部詰め込む。それがブラウザで開けて、SVGファイルとして保存できる。試験前日にフォルダを開いてざっと見返せる「自分専用の解説スライド」になる。
先ほどの3パターンで言うと、こういう変化があった。スケールセットと可用性セットの違いは、両方の構造を並べた比較図にすることで「どちらが何台まで保証できるか」の差が一目でわかるようになった。ポートの問題は、SMBプロトコルの通信フローを図にしてもらうことで「なぜこのポートじゃないといけないか」の理由が腑に落ちた。RBACのロールは、権限スコープを重ね合わせた図にしたことで「仮想マシン共同作成者と共同作成者の境界線」がはっきり見えた。
プロンプトの設計思想:なぜこの制約を入れているか
プロンプトには細かい制約を入れているが、それぞれに理由がある。
① 正答は緑・誤答は赤でパネルを色分けする
色と記憶は強く結びついている。「正答=緑」「誤答=赤」という視覚的な印象を毎回同じ形式で刷り込むことで、選択肢を見たときの直感が育っていく。語呂合わせより色のほうが身体に入りやすいと感じた。
② 「誤答の理由」を必須項目にする
試験問題の正答を覚えるより、「なぜその選択肢が誤りか」を理解する方が応用が効く。同じ正答が再出題されることは少なくても、「誤答になるパターン」は繰り返し出てくる。誤答の構造を理解することが、初見の問題を消去法で解く力に直結する。
③ 「思考過程」を図または表に含める
「なぜこの答えを選ぶのか」という判断の根拠を図の中に残す。単なる解説ではなく「どう考えるか」のプロセスを記録することで、次に似た問題が出たときに同じ思考が再現できるようになる。
④ 公式ドキュメントURLを渡してフェッチさせる
Claudeの知識は学習データに依存する。AzureはMicrosoftが頻繁にアップデートするため、Claude単独の解説より公式ドキュメントをフェッチした上で解説させる方が正確性が高い。URLを渡せるときは必ず渡す。
⑤ 16:9のスライドサイズに収める制約
「1枚に収まる」ことで見返しやすくなる。複数の解説スライドをフォルダに溜めておけば、試験前日に「見返す用のスライドデッキ」が自然にできている。情報を詰め込みすぎないようにClaudeが自動で取捨選択してくれるのも、この制約の副産物だ。
プロンプト全文公開:2パターン
パターン1:シンプル版(まず試すならこれ)
問題文と参考URLを貼って、このプロンプトを使う。
#条件
Azure構成の比較図を作成。左右2分割レイアウト、青系背景。問題文を上段に簡潔に示す。
その下段に回答・解説を記載する。解説には実装の設計イメージ図を記載する。
タイトルは白字で上部中央。テキストフォントは16px以上。
各セクションは濃紺ヘッダー、白背景コンテンツエリア。
接続は実線または破線で表示。
参考URLがあればフェッチして、Microsoftの説明をベースに設計概要を図解。
キーワードとなる用語は解説すること。判断を行った思考過程を示す。誤答の理由を説明する。
比較表を下部に配置。出力はSVG形式。16:9のスライドサイズに収める。
パターン2:詳細版(腑に落ちなかった問題に使う本命)
#条件
Azure構成のシステム概要図と解説をSVG形式で出力してください。
【出力仕様】
viewBox="0 0 1600 900" 固定(16:9)。ライトモード。文字の重なり厳禁。
【レイアウト構成(上から順に)】
タイトルバー:濃紺グラデ背景・白字・サービス名とテーマを明記
問題バー:白背景・青枠・問題文を1〜2行で簡潔に記載
メインエリア:システム概要図(リソース間の依存・接続を矢印で図解。全体フローを1枚で表現)
比較・解説表:下部に配置。列は「項目/正答/誤答(ある場合)/用語解説」の4列構成。行間に区切り線。
フッター:まとめ1〜2行・出典URL
【図解ルール】
Azureサブスクリプション境界を破線で囲み、内部にリソースを配置
リソースは役割ごとに色分け(認証系:紫系/実行環境:青系/データ系:オレンジ系)
矢印は依存方向・通信方向を明示(実線=必須接続、破線=オプション)
正答は緑系(#2e7d32)、誤答は赤系(#c62828)でパネルを色分け
【内容ルール】
参考URLがあればフェッチしてMicrosoft公式情報をベースに設計
キーワード用語を用語解説列で説明
思考過程(なぜその答えか)を図または表内に明記
誤答がある場合は「なぜ誤りか」を図解に含める
使い方のコツ
どんな問題に使うか
全問に使う必要はない。Xmindで間違い記録をつけていて、「何度見直してもピンとこない問題」だけに絞って使う。1問に対してClaudeと会話する時間コストがかかるので、「これは構造を理解しないと次も間違える」と判断した問題に限定する。
出力されたSVGの保存方法
Claudeが生成したSVGコードをコピーして .svg 拡張子で保存する。ブラウザで開ける。問題ごとに「Azure-ScaleSet-vs-AvailabilitySet.svg」のようなファイル名にしておくと、試験前日にフォルダを開いて見返せる。
Claudeとの会話のコツ
初回の出力で「ここが見づらい」「この用語の説明が足りない」と指摘すると修正してくれる。2〜3ターンで納得できるスライドに仕上げるのが現実的なフローだ。最初から完璧を求めるより、対話しながら作る前提でいる方がストレスがない。
AWSでも使えるか
自分はAzure学習でのみ使っていた。ただ、プロンプトの「Azure」を「AWS」に書き換えれば同じ構成で動くはずだ。サービスの色分け(認証系・実行環境・データ系)の考え方はクラウド共通なのでそのまま流用できる。
この勉強法の位置づけ
自分の資格学習の流れ全体で言うと、この方法は「どうしても腑に落ちない問題専用」の最終手段だ。
Udemyで全体像を固め、クラウドライセンスで問題演習を回し、Xmindで間違い記録をつける——それで8割以上の問題は対処できる。残る「構造が見えない問題」にだけ、このSVG図解を使う。
学習システム全体の解説は以下の記事にまとめている。
- Azure AZ-104合格体験記 →
- AWS SAA合格体験記 →(Xmind×AI活用の詳細)
- Obsidian×Claude外部脳体験記 →(知識ベース化)
まとめ:「わからない」を「わかった」にする仕組みを作る
| 状況 | 使う手法 |
|---|---|
| 全体像がつかめない | Udemyで動画インプット |
| 問題パターンに慣れる | クラウドライセンスで繰り返し演習 |
| 間違い記録・弱点整理 | Xmindで「なぜ間違えたか」を残す |
| 腑に落ちない問題の深掘り | ClaudeにSVGスライドで図解させる |
| 試験直前の確認 | 生成したSVGスライドを見返す |
「何度見てもわからない問題がある」という状況は、勉強不足ではなく**「理解の仕方が合っていない」**ことが多い。視覚化という別のアプローチで、意外とすっと入ることがある。
プロンプトはそのままコピーして使えるので、試してみてほしい。
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