この記事でわかること

結論から言うと、容量が足りないからって全部を1社に寄せると、たいてい割高になる

iPhoneの「ストレージがいっぱいです」を消したくてiCloudの上位プランに上げる——気持ちはわかる。でもそれ、写真・動画・共有ファイルを用途で分けるだけで、月額が下がることが多い。しかも2026年にiCloud+は値上げ済みで、なんとなく払い続ける固定費としては地味に効いてくる。

この記事では、iCloud・Google One・Amazon Photos・Dropboxの4つを「容量・月額・向く用途」で並べて、どこに何を置くと一番安く済むかを検算する。SEが家計のサブスクを見直すノリで、淡々と。

記事概要図

1社集中より用途で分散クラウドは「1社集中」より「用途で分散」ぜんぶ1社に寄せる容量が足りない → 上位プラン月額がじわじわ上がる¥¥¥用途で分散する無料枠+Prime特典を使い分け固定費を下げられる¥※料金は2026年6月時点・各公式サイト参照

自分はこう使ってる(三段の使い分け)

先に手の内を見せておく。うちのクラウドは3つに分けてる。

  • iCloud+ 50GB(月150円):iPhoneの同期・メインの置き場。連絡先や書類、直近の写真はここ。
  • Amazon Photos:Amazonプライムに入ってるので、その特典で写真は無制限。iCloudに入りきらない動画のバックアップ先として使ってる。
  • Dropbox:無料枠の範囲内。人に渡すファイルの一時置き・共有用。

ポイントは、全部をiCloudに背負わせてないこと。動画までiCloudに入れると一瞬で50GBが埋まって、200GBや2TBに上げるハメになる。そこをAmazon Photos(プライム特典)に逃がしてるだけで、iCloudは一番安いプランで足りてる。

派手な節約術じゃない。でも固定費って、こういう「置き場所の交通整理」で決まる。

そもそも、なぜすぐ満杯になるのか

犯人はだいたい動画。写真じゃない。

ざっくりの目安はこう。

  • iPhoneの写真(HEIC):1枚あたり約2〜3MB
  • フルHD動画:1分あたり約130MB
  • 4K動画:1分あたり約350〜400MB

出典:各種クラウド比較の容量目安(ストレージらぼ)。

写真を2万枚ためても、1枚2.5MBなら約50GB。これでもiCloudの無料5GBは即あふれる。でも本当にきついのは動画で、4Kの3分動画を30本撮るだけで約30GB。子どもの運動会や旅行を4Kで撮る人ほど、写真より動画で容量が溶ける。

つまり「満杯」の正体は、重い動画と軽い写真を同じ箱に入れてること。ここを分けると、必要な有料容量がぐっと小さくなる。

主要4サービスを並べて比較

数字で並べるとわかりやすい。2026年6月時点の料金で整理する。

サービス無料枠有料の入口2TB級向く用途
iCloud+5GB50GB/月150円2TB/月1,500円iPhone同期・メインの母艦
Google One15GB100GB/月250円2TB/月1,450円Android・Gmail・汎用
Amazon Photos写真無制限※/動画5GBプライム会員(月600円・年5,900円)写真の保管庫(動画は弱い)
Dropbox2GBPlus 2TB/月1,500円前後2TB共有・仕事ファイル

※Amazon Photosの「写真無制限」はプライム会員の特典。動画やその他ファイルは5GBまで。 出典:Apple iCloud+料金ストレージらぼ クラウド比較2026Amazonフォト解説(いずれも2026年6月時点・最新は各公式で確認)。

押さえどころを一言ずつ。

  • iCloud+:iPhoneユーザーの素直な置き場。ただし2026年に値上げ済み(50GBが130円→150円、2TBは1,500円へ)。動画まで全部入れると上位プランに飛ぶ(iCloud値上げの詳細)。
  • Google One:無料枠が15GBと太い。Gmailや書類が多い人、Android併用の人に効く。
  • Amazon Photos:すでにプライム会員なら写真の保管は実質タダ。動画が5GBまでなのが弱点で、ここを理解せず使うと「動画が入らない」と詰まる。
  • Dropbox:無料2GBは今となっては狭い。ただし共有・同期の使い勝手は強く、仕事ファイルの受け渡しでは生きる。

検算:写真も動画もある人の最安ルート

たとえば「写真2万枚(約50GB)+4K動画も少々(30GB)」の合計80GBを持ってる人で考える。

全部iCloudに寄せた場合 50GBでは足りないので200GB(月450円)、動画が増えれば2TB(月1,500円)へ。年18,000円コースもありえる。

用途で分散した場合

  • 写真50GB → プライム会員ならAmazon Photosで0円(特典の範囲)
  • iPhone同期+直近データ → iCloud+ 50GB(月150円)
  • 動画30GB → Amazonの動画枠は5GBで足りないので、ここだけGoogle One 100GB(月250円)に逃がす

合計月400円(年4,800円)。プライム会費は動画見放題などで元々払ってる前提なら、上乗せはこの400円だけ。

ざっくりでも、1社集中の年18,000円 vs 分散の年4,800円。同じデータでこの差が出る。もちろん人によって最適解は変わるけど、「足りない→上位プラン」を反射でやる前に、一度バラして考える価値はある。

固定費として見直す視点

クラウドは、一度入れたら見直さないまま払い続ける典型的な固定費。月150円でも、3サービス気づかず重複契約してたら年で数千円が静かに消える。

チェックはこの3つでいい。

  1. 無料枠を使い切ってるか:Google One 15GB、Amazon Photos(プライムの写真無制限)など、タダで使える枠を放置してないか。
  2. 特典とダブってないか:プライム会員なのに写真用の有料クラウドを別で契約してないか。
  3. 重い動画を母艦に入れてないか:動画だけ別の箱に逃がせば、メインは最安プランで足りることが多い。

データの整理という意味では、ファイルだけじゃなく頭の中のメモも同じ。情報の置き場所を決めておく話はObsidianで「外部脳」を作るでも書いた。置き場所を決める、というだけで散らからない。

3つの結論

最後に、今日の要点だけ。

  1. 満杯の犯人は動画。写真と動画を同じ箱に入れない。
  2. 1社集中より用途で分散。iCloudはメイン、写真はAmazon Photos(プライム特典)、動画や共有は別、で固定費が下がる。
  3. 無料枠と特典を先に使い切る。上位プランに上げるのは、それでも足りないときだけ。

クラウドの料金はちょいちょい改定される。この記事の数字も2026年6月時点の目安なので、契約前に各公式の最新料金だけは見ておくと安心。置き場所を一回整理すれば、あとは放置でも固定費は軽いまま。週末の30分で十分ペイする見直しだと思う。