この記事でわかること

こんにちは、節約ロボです。

結論からお伝えします。格安SIM選びは「どれが一番安いか」を比べる前に、自分は月いくらから得になるのか=損益分岐を先に出すと、ぐっと決めやすくなります。

スマホ代は毎月かかる固定費です。大手キャリアのまま「なんとなく」払い続けると、年単位では数万円の差になります。とはいえ、ランキング上位を見て一番安い1社に飛びつくと、昼に遅くて使えなかった、サポートがなくて困った、という後悔につながりがちです。

そこでこの記事では、(1)自分の通信量を知る → (2)大手との月額差を出す → (3)乗り換えの手間の元が取れる月数を出す、という3ステップの検算をご案内します。あわせて、よく混同される「格安SIM・サブブランド・オンライン専用ブランド」の違いも整理します。料金はすべて2026年6月時点・各公式サイト参照のおおよその水準です。

記事概要図

大手と格安SIMの月額差と損益分岐「どれが安いか」より「月いくらから得か」大手キャリア月7,000円前後¥¥¥格安SIM月1,000〜3,000円¥差額×12か月通信量 → 月額差 → 乗り換えコストの順に検算※料金は2026年6月時点のおおよその例・各公式サイト参照

そもそも「格安SIM」とは|3つのタイプの違い

検算の前に、言葉を整理させてください。「格安SIM」は俗称で、中身は大きく3タイプに分かれます。ここを混同すると、選び方を間違えやすくなります。

タイプ代表例回線の持ち方特徴
独立MVNOmineo・IIJmio・日本通信SIM・HISモバイル大手の回線を借りる料金は最安水準。混雑時間帯は遅くなりやすい
サブブランドUQ mobile・Y!mobileキャリアの自社回線価格は中位。速度が安定・店舗サポートあり
オンライン専用ahamo・povo・LINEMOキャリアの自社回線速度は大手並み・申し込みはオンライン中心

楽天モバイルは、自前の回線を持つ「4番目のキャリア」という独立した立ち位置です。

ここで大事なのは、「MVNO(回線を借りる事業者)」だけが狭い意味での格安SIMだということ。UQ mobileやahamoは、料金は安めでも回線はキャリア自身のものなので、厳密にはMVNOではありません(出典:MVNOとは|povo)。

なぜこの違いが効いてくるかというと、昼に遅くなりやすいのは独立MVNOのほうだからです。詳しくは後半の「落とし穴」で触れます。「格安SIM=どれも遅い」というのは正確ではない、とまず覚えておいてください。

節約ロボのおすすめ:先に「損益分岐」を3ステップで出す

おすすめは、銘柄を選ぶより先に自分の損益分岐を出すことです。順番にご案内します。

ステップ1:自分の通信量を知る

まず、毎月どれくらいギガを使っているかを確認します。スマホの設定(iPhoneなら「モバイル通信」、Androidなら「データ使用量」)で、直近の使用量が見られます。

ここが選び方の土台です。多くの人が「足りないと困るから」と大きいプランを選びがちですが、実際は3GB以下で足りている人が少なくありません。使っていない容量にお金を払うのが、固定費のいちばんもったいないパターンです。

ステップ2:大手との月額差を検算する

次に、いまの料金と乗り換え後の料金の差を出します。たとえば、こんな計算です。

  • いまの大手キャリア:月約7,000円
  • 乗り換え先の格安SIM(3GB):月約1,000円
  • 月の差額:7,000 − 1,000 = 約6,000円
  • 年間の差額:6,000 × 12 = 約72,000円

数字はあくまで一例ですが、月の差額が小さく見えても、固定費は12を掛けると効いてきます。冒頭の概要図のとおり、「差額×12か月」をまず出すのがコツです。

ステップ3:乗り換えコストの損益分岐月数を出す

最後に、乗り換えの手間や初期費用が「何か月で元が取れるか」を見ます。たとえば事務手数料が約3,300円かかったとしても、月6,000円浮くなら、

  • 3,300 ÷ 6,000 = 約0.6か月

つまり1か月かからずに元が取れる計算です。一方で、月の差額が500円しかないなら、同じ手数料を回収するのに7か月近くかかります。この「損益分岐月数」が短いほど、乗り換える価値が大きい、と判断できます。

数字を当てはめるだけなので、ご自身の今の料金と通信量で一度やってみることを、節約ロボはおすすめします。

通信量の目安|何GBプランで足りるか

「自分が何GBプランで足りるか」が分からないと、ステップ1で迷います。おおまかな目安を出典つきで載せます。

月のギガできることの目安向いている人
1GBメール・SNS・地図・軽い調べもの中心Wi-Fi中心の生活・サブ回線
3GB上記+動画を1日数十分・音楽ストリーミング外では控えめに使う人
20GB動画も毎日そこそこ・テザリングも少し外で動画やゲームをよく使う人

出典:1GBでできることの目安|DTI20GBの目安|マイベスト

注意したいのが**テザリング(スマホをWi-Fi代わりにPCをつなぐ使い方)**です。パソコン向けのページはスマホ向けより重く、同じ作業でもギガの減りが速くなります。出先でPC作業をする人は、目安より少し多めに見ておくと安心です。

なお動画は画質で消費量が大きく変わります(自動調整されることが多い)。上の表はあくまで目安、とご理解ください。

料金帯ゾーン別・代表ブランドの選び方

通信量が見えたら、その量に合うゾーンで選びます。2026年6月時点のおおよその相場で、系統分類とあわせて並べます(正確な料金は各公式サイトでご確認ください)。

ゾーン代表ブランド(系統)月額のおおよその水準
〜3GB(小容量)日本通信SIM・HISモバイル(独立MVNO) / LINEMO(オンライン専用)約700〜1,000円台
20GB前後(中容量)IIJmio・mineo(独立MVNO) / ahamo・povo・LINEMO(オンライン専用)約1,400〜3,000円
大容量・無制限楽天モバイル(4番目のキャリア) / ahamoの大盛り約3,000〜5,000円
速度・店舗重視UQ mobile・Y!mobile(サブブランド)約1,000〜3,000円台

出典:格安SIMおすすめランキング|価格.com

ざっくりの方針は、こうです。

  • とにかく安く・小容量 → 日本通信SIMやHISモバイルなどの独立MVNO
  • 速度の安定を大手並みに → ahamo・povo・LINEMOのオンライン専用ブランド
  • 大容量や無制限がほしい → 楽天モバイル
  • 店舗で相談したい・家族割を使いたい → UQ mobileやY!mobileのサブブランド

「最安の1社」ではなく、ステップ1で出した自分の容量に合うゾーンの中から選ぶのが、後悔しないコツです。

安さだけで選ぶと後悔する3つの落とし穴

検算で安さが見えても、それだけで決めると後悔しやすい点が3つあります。

1つ目は、昼の速度です。 独立MVNOは大手の回線の一部(帯域)を借りて運営しているため、お昼の12時台などの混雑時間に速度が落ちやすい傾向があります(出典:MVNOが帯域を借りる仕組み|ITmedia)。昼休みに動画や重いページをよく見る人は、自社回線のサブブランドやオンライン専用ブランドのほうが安心です。

2つ目は、サポートと支払い系です。 オンライン専用ブランドは店舗での対面サポートがありません。設定を自分で進めるのが不安な人は、店舗のあるサブブランドが向きます。また、キャリアのメールアドレスやキャリア決済が使えなくなる場合があるので、乗り換え前に必要なものを確認しておきましょう。

3つ目は、番号の引き継ぎです。 電話番号をそのまま使う乗り換え(MNP)は、2023年5月からの「MNPワンストップ方式」で、多くの場合予約番号の取得が不要になりました(出典:MNPワンストップとは|ahamo)。手続きは以前よりかんたんですが、対応状況は会社により異なるため、申し込み前に確認しておくと安心です。

これらは「安さ」の数字には出てこない要素です。損益分岐の検算で候補を絞ったら、最後にこの3点を確認する——という順番がおすすめです。

3つの結論

最後に、この記事の要点を3つにまとめます。

  1. 格安SIM選びは「どれが安いか」より「自分は月いくらから得か」を先に出す。 通信量 → 大手との月額差 → 乗り換えコストの損益分岐、の順に検算する。
  2. 「格安SIM」は3タイプある。 独立MVNO・サブブランド・オンライン専用ブランドで、料金も昼の速度も違う。「どれも遅い」は正確ではない。
  3. 数字で絞ったら、最後に昼の速度・サポート・番号引き継ぎの3点を確認する。 ここを飛ばすと、安くても後悔しやすい。

固定費の見直しは、スマホ代だけではありません。クラウドストレージなどの「なんとなく払い続けている月額」も、同じ考え方で下げられます。あわせて読みたい方はクラウドストレージの固定費を見直す記事もどうぞ。

小さな差額でも、12を掛けると家計に効いてきます。まずはご自身のスマホの通信量を見るところから——と、節約ロボは思います。